この記事ではドイツ人の風邪の治し方で

えーーー、そうなの!?
と驚いたことがいくつもあったので紹介したいと思います。
まず日本では風邪を引いたらインフルエンザや相当高熱でなければ、基本的に市販の風邪薬を飲みますよね。
それによって鼻水やせきなどの症状を薬で抑え、少し無理をしてでも仕事に行く、というのが一般的だと思います。
あるいは病院に行って抗生物質などの薬をもらい、それを服用して会社に行きますよね。
改めてこう考えると、自分のことを顧みず、仕事のために常に全力を尽くすなんて本当に真面目な国民性ですごいですよね!
それに対してドイツ人の風邪の治し方は随分と違います。
ドイツといえば医療先進国で、多くの医療技術が日本にも輸入され
「カルテ=Karte」
など多くの言葉が日本でもドイツ語そのままに医療現場で使われています。
なので私もドイツに行った当初は、

きっとよく効く風邪薬があって、みんなその素晴らしい薬を、
風邪をひいたらすぐ飲んでいるんだろうなと思っていました。
しかし、、私が思っていたのと実態は大きく違い、大変驚かされました。
職場の協力を得たドイツの風邪の治し方
まず最初に風邪の治し方で日本と違うと私が驚いたのは、ドイツでは風邪を引いたら仕事を、すぐ休むということです。
そんなわけで風邪が流行る時期になるとちょくちょく人がいなくなります。また出社したものの少し調子が悪いと、途中退社する、なんてことも本当によくありますよ。日本だと相当悪くない限りしないのでなかなか見かけないですよね。
別の見方をすればそれが許されているということでもありますよね。つまり風邪を引いた人に対しての同僚の視線が大きく違うのです。
日本であれば風邪をひいても仕事の穴をあけないように出来るだけ休まず働くサラリーマンが、頑張り屋で理想的であり、素晴らしいという目で見られますが、ドイツでは風邪を引いているのに出社している人に対してはむしろ嫌な目で見られます。
実際私が以前働いていた職場でもある同僚が

俺にもみんなにもうつるから風邪ひいているなら頼むからこないでくれ。
他の人にうつったらもっと会社としても困るでしょ。
だから無理して来られるのは本当に困るんだよね。
というように言っていました。これは日本的な考えが染み込んでいた私にはとても大きな驚きでした。
価値観の違いってやつですね。またその穴をうまく埋めるシステムが構築されているということはなかなかすごいですよね。

プチ情報ですが、日本人は風邪をひくとみんなマスクをしますが、ドイツやヨーロッパにおいてマスクをしている人は風邪をひいている人であってもほぼいません。
このように風邪で会社を休むことに対して、社会の目がとても寛大であることにまず驚きました。
ハーブティーを用いた治し方
そして肝心などうやって治すかということですが、ドイツは日本と同じように医療先進国でありながら、初期の風邪や軽い風邪には、驚くべきことに薬はあまり用いません!
ドイツ人に風邪になった時のことを聞くと、多くの人がまず言うのがハーブティーを飲むということです。
(もちろん日本のように風邪薬自体は売っていますが)
実際ドイツのマツモトキヨシのようなドラッグストア(dmなど)に行くと、ハーブティー(薬膳茶)が沢山売っています。
例えば鼻水が出る人には鼻水用のハーブティー、胃腸が悪い人には胃腸用のハーブティーなど実に多くの種類のハーブティーが薬と同じように普通のドラッグストアに売られています。
実際にドイツに売られている風邪対策用のハーブティー
実際にドラッグストアで写真を撮ってきましたので、いくつかご紹介したいと思います。
熱があるときに飲むハーブティー

これはざっくりとした風邪用のハーブティーで、
熱を伴う風邪に対して用いられるハーブティーです。ティーパックで12個入っていて300円ぐらいです。

これも風邪用のハーブティーですが、解熱作用と鎮痛作用(fiebersenkend, schmerzlindernd)があります。

このハーブティーにはこの写真の絵のようにボダイジュの花(Lindenblüten)やヤナギの樹皮(Weidenrinde)などが配合されています。樹皮だったりボダイジュの花を飲むってなんだかすごい効きそうな感じがしますよね。
首やのどが悪い時に飲むハーブティー

これは首やのどが悪いときに飲むハーブティーで刺激を和らげます(reizlindernd)。

このハーブティーにはビロードアオイの花と根(Eibischblätter, Eibischwurzel)、それにアニス(Anis)、セイホクカンゾウ(Süßholzwurzel)という植物が配合されています。聞いたことのない名前の植物たちですけど、きっと昔からヨーロッパで使われているんでしょうね。
咳が出るときに飲むハーブティー

これは咳が出たり気管支が悪いとき(Husten und Bronchtee)に飲むハーブティーです。

このハーブティーにはタイム(Thymian)やセイホクカンゾウ(Süßholzwurzel)、ウイキョウ(Fenchel)、ヘラオオバコ(Spitzwegerichkraut)などが配合されています。

こうやって見てみると日本の漢方みたいな感じなのかもしれんのう。
服用にあたっての注意点はいずれも12歳より上の人しか服用してはいけないようです。
服用方法は普通の他のお茶のように、大体どれもお湯に10分程つけて飲むだけです。
値段は上でも紹介したようにどれも驚きの300円ほどと大変気軽に買える値段です。
漢方と比べると値段は大変お手軽でいくらでも買えちゃいますね。
気軽に飲めて気軽に買える、というのはとても素晴らしいことだと思いました。もちろん高い薬の方が効くような気はしますが、これで楽になってちゃんと治るならお金もかからないし一番良いですよね。
このように様々な症状に応じて本当に多くのハーブティーがあります。
そのためか医者に行った人から私がよく聞くのは、何も薬を渡されず、

数日の間、ゆっくり休みなさい。
と言われ、ハーブティーを飲むことを勧められるだけの治療法だそうです。
もちろん状態に応じて薬を処方されること自体はありますが、、
ドイツ人の風邪を治す方法 まとめ
まとめると
ドイツ人の風邪の治し方は風邪を薬で押さえ込まず、ただただゆっくり休み、ハーブティーなどを飲み自然治癒を促していく
ということですね。
私自身もドイツにいる時、風邪っぽいときは風邪用のハーブティーを飲んで治していました。大してまずくもなかったので気楽に飲めました。
ここまで見てきて私が感じた最も大きな違いは、
日本の病院ではドイツのように薬をもらわず、ただゆっくり休みなさいとだけ言われることなどまずない
ということです。
日本で私たちが普段服用している風邪薬や抗生物質などは本来西洋からきているものです。
しかしその西洋人がこういった薬をむやみに飲むことを避け、なるべく自然の力で風邪を治そうとしているのはなんだか不思議な気がしました。
もしかしたら彼らは薬の効用を知っているのはもちろんですが、薬の持つ副作用などの悪い点やリスクをもしっかりと見据えているのかもしれませんね。
日本でも風邪をただ悪いものとして薬で封じ込めるという、今の日本の風邪への向き合い方と違う考え方の人も、昔はいたようですが、今ではなかなかそれは普通じゃないですよね、、
この記事が今までの健康や風邪に対する常識を見つめ直す機会になってくれたら嬉しいです。
何にせよ健康で長生きしたいものですね!
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