ドイツで失業保険をもらうにはどんな条件が必要で、
どうやって申請したらいいのかな?
こんな疑問にお答えします!
ここでいう失業保険とはArbeitslosengeld Ⅰで、生活保護にあたるArbeitslosengeld Ⅱとは別物です。
この記事は公式なドイツの政府機関のページの情報と、実際にドイツで失業保険を受給した人にインタビューを行って得た情報をもとに執筆していますが、
情報は常に変わりうるので必ずご自身でよく確認してください。
ドイツで失業保険をもらうための条件
ドイツで失業保険をもらうためには次の条件を満たしている必要があります。
ドイツで失業保険を申請する手順
ここからは具体的にドイツで失業保険をもらうための手順をご紹介していきます。
とにかく失業する日が決まったら一刻も早く失業保険の申請をしましょう。
遅くても失業する日の3ヶ月前までに、
その期間よりもあとに失業することがわかった場合は失業することがわかってから3日以内に失業保険の申請をしましょう。
この2つの期間を守らないと、たとえ失業保険がもらえることになってももらえる金額が減額されてしまいます。
また自分から退職する場合も3ヶ月の支給停止期間(Sperrzeit)が出来てしまうので、出来るだけ会社側から解雇してもらうようにしましょう。
具体的な失業保険の申請の仕方はドイツ語ですが連邦雇用庁に載っているので参考にしてください。
1. 職探しに登録する
まずは連邦雇用庁のホームページから職探し(Arbeitsuchend)に登録をします。
①をクリックして画面下部からまずはアカウント登録(registrieren)をします。
アカウント登録をしたら、画面の質問に答えていき、職探しの登録を行います。
2. 失業登録をする
職探しの登録が終わったら次は失業登録(Arbeitlos melden)をします。
上の画像の②をクリックします。
次に下の画像の、丸で囲った画面(neue antrag beginnen)をクリックします。
これをクリックすると下の画面が出てくるので、丸で囲ったZum Antrag auf Arbeitslosengeldをクリックします。
この際にこのボタンをスマホやタブレットではクリック出来ない場合があるので、その際はパソコンからクリックしてみてください。
このボタンをクリックすると、失業やあなたについての質問が出てくるのでそれに答えていきます。
約10ページ程ありますが、途中で中断してもその度に保存されるので安心です。
質問に答えていくと最後の方で、Arbeitsbescheinigung(労働証明書)という文書をダウンロードして、記入した後アップロードするように求められます。
これは雇用主に書いてもらうものなのでそのまま雇用主にこの紙を送り、書いてもらいましょう。
恐らくこのArbeitsbescheinigungに基づいて失業保険の支給額が決まるので、必ず間違いのないように書いてもらいましょう。
特に7のAngaben zum Arbeitsentgeltに正しい金額が書かれていないと問題なので提出する前に、よく自分でもチェックをしましょう。
最後まで質問に答え、必要書類をアップロードしたらデータを送りましょう。このデータに基づいて失業保険がもらえるかどうかが決まります。
あとは送信した画面に表示される指示に従いましょう。具体的な最新の手順は先程紹介した連邦雇用庁のページを参考にしてください。
この送信した情報のみに基づいて審査結果が来るようならまずはその審査結果の手紙を待ちましょう。
もし審査結果をもらうまえに本人確認や面談が必要と書かれていた場合は、パスポートを持って直接Bundesagentur für Arbeitに行き、本人確認や面談をしましょう。わからないことがある場合はとりあえず電話して聞くか、現地に行って訪ねてみるのが1番です。
そして、もし何らかの理由で失業保険の受給許可が下りなかった場合や受給額が本来もらえる金額より少なかった場合、1ヶ月以内なら異議申し立て(Widerspruch)が出来ます。
その場合はすぐに書類などについて誤りがないか再チェックすることをおすすめします。
Widerspruchの文書の具体的な書き方は「widerspruch muster」と検索したら出てくるので、それを参考に書くと良いと思います。
2020年6月追記
※現在はコロナウイルス拡散防止のため、Bundesagentur für ArbeitにTerminなしで訪問出来ません。そのため全てのケースでオンラインで申請したものを審査し、問題なければ仮決定として通知書を手紙で送ってきてくれるようです。
仮決定の通知をもらった後、最寄りのAgentur für Arbeitから本人確認のために呼び出しを受けるのでそこでパスポートを見せたら正式に失業保険受給となるようです。(仮決定の時点でも月末には振り込みされるようです)
ドイツの失業保険でもらえる金額と期間
ドイツにおいて失業保険がもらえる期間と金額を解説していきます。
もらえる期間は以下の通りです。
50歳以下の場合
過去5年間のうち
12カ月以上社会保険料を支払っていた場合→6ヶ月
16カ月以上→8カ月
20か月以上→10カ月
24カ月以上→12カ月
さらに50歳以上の場合は社会保険料の納入期間に応じて最大24ヶ月までもらうことが出来ます。
もらえる金額は以下の通りです。
過去12ヶ月の給料の平均金額を日割りにし、そこから年金や社会保険料をさらにひいた金額から60%もらうことが出来ます。(子供がいる場合は67%)
金額は日割りで、月末に振り込まれます。
この他健康保険料も連邦雇用庁が負担してくれます。
ドイツで失業保険をもらう際の義務
失業保険を実際にもらうことになった場合、以下のような義務が生じます。
- 週15時間未満のアルバイトは可能ですが、事前に連邦雇用庁に届け出をする必要があります。
- 居住地を離れる際は事前に休暇届けを出す必要があります。この休暇は最大で年間21日まで可能です。詳しくはこちら。
- 連邦雇用庁から呼び出しがあった場合は原則必ず応じなければなりません。
- 住所変更の際は、速やかに届け出る必要があります。
以上、参考になれば幸いです。
情報の正確さには万全を期していますが、様々な条件などが最新の情報とは限らないので必ずご自身でよくご確認の上、行動なさってください。
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