ドイツの音楽大学に留学を考えている人にとって先生探しは最重要なことですが、わからないことが大変多いと思います。
ドイツの音楽大学に入るには、
日本とは違い師事したい先生(主に教授)に事前に習ったりコンタクトを取っておくのが私の経験上、
ほぼ必須と言っても良い程一般的です。
この記事では私のドイツ留学体験に基づき先生の探し方やそのヒントとなることを紹介していきたいと思います。
ドイツ留学するための音楽大学の先生の探し方
1. 自分が師事している先生に紹介してもらう
これが恐らく1番簡単で良い方法でしょう。これで理想の先生が見つかればあなたはとてもラッキーです。
私は残念だけど、この方法では見つけられなかったよ。
もしこの方法でうまく行った場合、元々先生同士でコンタクトがある分、最初から共通の話題があるので、習う際にリラックスした雰囲気でのぞめると思います。
2. ドイツの音楽大学に留学している先輩や知り合いに連絡をしてみる
やはり今現在ドイツの音楽大学に留学している人で、直接定期的にコンタクトを取っている人に仲介してもらえるととても強いと思います。
実際に私もこの方法で何人か紹介してもらい、ドイツの音大の先生のレッスンを受けることが出来ました。
ただ、留学を終えてその先生にもう習ってない人に頼むのは出来るだけやめておきましょう。
普通はコンタクトがなくなってることが多いです。
そのため例えお願い出来たとしてもうまく取り次いでもらえる可能性が少ないからです。
3. 講習会やマスタークラスに参加する
とは言ったもののどういった講習会があるのかわからない人も多いと思いますのでドイツの音大の先生に繋がる代表的な講習会をページ下部に紹介したいと思います。
講習会に参加してその先生の元に留学したいと思った場合は必ず次の入試の際に
自分の為の枠があるか聞いてください。
私の経験からするとあいまいな返答しかしない先生は取ってくれない確率が高いよ。
結局、私は色々な講習会に参加したことによって、大学で師事することになった先生の元に辿り着きました。
4. 大学や個人のホームページから先生の連絡先を探す
ドイツやオーストリアの大学のホームページには先生のメールアドレスが大抵載っていますのでここから連絡を取れます。
この方法は全くつてがない状態からも始められますが、沢山の人が連絡するため人気の先生になればなるほど返事は来ないものと思った方がいいと思います。
ただ、私の経験では返事をくれる先生は確かに実際に何人かいたので、ぜひ試してみることをおすすめします。その際に演奏の録音やビデオを添付すると返信が返ってくる確率が高まります。
また返事がくるまでに1ヶ月以上など時間がかかることも多いのでできるだけ早めに連絡しましょう。
もし返事がきたらラッキーくらいに思っておきこの方法にはあまり頼らないほうがいいでしょう。
どうにかして携帯の番号を知れたら、頑張って電話をしましょう。メールよりは連絡をとれる確率がかなり上がるでしょう。
具体的な例としてベルリン芸術大学のピアノの教授を探す方法を紹介したいと思います。
ここから希望の先生の名前をクリックするとメールアドレスや電話番号を見ることが出来ます。
ピアノ以外の楽器や他の専攻の先生を探したい場合はStudiengangというところを、自分の希望の楽器や専攻に変えることで希望の先生の情報を簡単に見つけることが出来ます。
Udkの先生は連絡先がたくさん載っているけれども、あまり連絡先が載っていない大学もあります。
5. とりあえず大学を受けてみる
これは最終手段です。基本的にはオススメできません。
この方法は入試の際、たまたま枠が空いている先生がいて、なおかつその人が自分のことをとりたいと思ってくれた場合のみ受かることが出来るという、極めて少ない可能性にかけることになります。
もし試験で教授と連絡を取っている人と同じ点数で弾いた場合、間違いなく落とされます。
また、ドイツのベルリンやミュンヘンなど大都市の人気が高い大学においてはこの方法はほば通用しないでしょう。
ドイツで留学先を見つけるために利用する講習会について
こちらの情報は2019年現在の情報になります。こちらのリンクから自分の習ってみたい先生がいるかどうかを探してみてください。講習会によっては毎年同じ先生がくる講習会もありますが、同じ講習会でも来る先生は毎年変わることが多いです。
インターネットを使って探すと、講習会の申し込み代行やサポートをしてくれるところがありますが、自分で手配するより何倍ものお金がかかることもありますので、、
お金に余裕があってしょうがないという方以外は自分で手配することをお勧めします。
インターネットに情報が溢れている現代では意外と初めてでもなんとかなるものです。
(ほぼ全ての講習会事務局では英語が通じますのでご安心ください)
参加までにやることは基本的に
1. 講習会に申し込んでお金を払う
2. 宿を取る(講習会側が紹介してくれることも多いです)
3. 日本からの航空券を取り、鉄道などの交通機関を使って空港からどうやって講習会開催地まで行くかを調べる
ぐらいです。(多くの場合は空港からのアクセス方法は講習会のホームページに記載されています)
それでは講習会一覧です。
留学先を見つけるための講習会一覧
1. ミュージックアルプ国際音楽アカデミー
フランスのクールシュベルで長年行われていた講習会です。世界中から教授と生徒が集まります。冬はスキーリゾート地である、とても美しい山の中で行われます。夜は満点の星空が見られるのもまた良いです。
2. モーツァルテウムザルツブルク サマーアカデミー
オーストリア・ザルツブルクで行われる講習会です。講習会が行われるザルツブルクはモーツァルトが生まれた街ですので、先生を探すだけでなく街の雰囲気を感じることも良い音楽作りへと繋がると思います。
3. チェルボ夏季国際音楽アカデミー
イタリア・チェルボで行われる講習会です。イタリアの西海岸にある小さな街でとても美しいです。
4. バッド レオンフェルデン国際音楽アカデミー
オーストリア・バッド レオンフェルデンで行われる講習会です。ベルリン芸術大学(Udk)の教授が教えに来たりします。
5. ユーロミュージックアカデミー
ドイツ中部にあるハレで行われる講習会です。ヨーロッパらしい綺麗な街並みの都市で行われます。
6. オポーレ国際音楽セミナー
ポーランド・オポーレで行われる講習会です。Udkの教授などポーランド人を中心とした音楽家が講師をやっています。
7. ミュンヘン音楽大学国際夏季スクール
ドイツのミュンヘン音楽大学が開催している講習会です。講師は教授陣であることが多いです。
8. ミュンヘン国際音楽セミナー
ドイツ・ミュンヘンで行われる講習会です。ミュンヘン音大の教授が中心のようですが、他の大学の教授なども教えに来ます。
9. カールフレッシュ国際音楽セミナー
ドイツの温泉保養地バーデンバーデンで行われる講習会です。優秀だとオーケストラと共演出来るチャンスがあります。
10. ハウスマルトー国際音楽セミナー
ドイツ・バイエルン州北部でこちらは夏季だけではなく通年行われる講習会です。ミュンヘン音楽大学を始めニュルンベルク音楽大学の教授などもよく来ています。
11. ロストック音楽大学夏季国際音楽コース
ドイツの最北端に近い街ロストックで行われる講習会です。ロストック音楽大学の教授が教えることが多いです。
12. メンデルスゾーン国際夏季スクール
ドイツ北部の都市ハンブルクで夏季に行われる講習会です。メンデルスゾーンやブラームスが生まれた街で勉強するのは意義深いです。
13. ニース国際音楽アカデミー
フランスのリゾート地ニースで行われる講習会です。とても有名なリゾート地でとても良いところです。
14. ウィーン音楽アカデミー(Golden Dragon Visiting Mozart)
言わずと知れた音楽の都オーストリア・ウィーンで行われる講習会です。ウィーンには様々な芸術にまつわるものがあるのでこの街に行くだけでも価値あります。
15. パブロ・カザルス国際音楽アカデミー
スペインで行われる講習会です。チェロの巨匠カザルスの名前をとったセミナーです。世界中の教授が講師として訪れます。
音楽大学に留学するための先生の見つけ方、参考になりましたでしょうか。
勇気を出して一歩踏み出せばきっと理想の先生が見つかるよ。
頑張ってください!
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