この記事ではピアノ等の楽器を使った、音楽のオンラインレッスンの質を上げるために役立つ高音質のマイクと、ヘッドホンなどの機材をご紹介します。
コロナによる外出自粛により、世界中の音楽家がオンラインレッスンを始めました。
オンラインレッスンはZoom、Skype、Line、Facetimeなどのビデオ通話アプリで簡単に無料で行うことが出来ます。
ただ、やってみたらわかりますが、
元々スマホやパソコンのマイクは人間の声に最適化するように出来ていて、音楽を録る用には出来ていないため、
どうしても音質がこもったりして、生の音とはかなり変わってしまいます。

こんな問題を解決します!
音楽のオンラインレッスンにおすすめのマイク 5選
オンラインレッスン自体はスマホなどで簡単に行うことができ、スマホに直挿し出来るマイクもたくさんあります。
しかしレビューを見ると直挿しのマイクはほとんど音質が変わらなかったり、雑音が入って使い物にならないというケースが大変多いです。
なので少なくとも教師側はパソコンとパソコンに接続出来る高音質なマイクを使うことをおすすめします。
ノートパソコンならほとんどのパソコンに元々カメラがついているので、新たに必要なのはマイクだけで済みます。
マイクの種類
マイクには大きく分けてダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類があります。
カラオケやライブでお馴染みの一般的なマイクです。
特徴は衝撃に強く頑丈で、コンデンサーマイクと比べると安価ということです。
録音スタジオなどでよく使われているマイクです。
特徴は小さな音や繊細な音をクリアにしっかり収音する一方、高価なことが多く、しかも複雑な構造で出来ているため慎重な取り扱いが必要になる点です。
基本的に音楽のレッスンにはより高性能なコンデンサーマイクが向いています。
USBでパソコンに繋げられる高音質なマイク
楽器を使った音楽のオンラインレッスンの質を上げるためには、パソコンに元々備わっているマイクではなく、新たな外部マイクを通して収音を行います。
これから紹介するマイクは先程解説した、楽器などの音楽の収音に向いた単一指向性のコンデンサーマイクです。
通常コンデンサーマイクを使うにはミキサーなどの機材が必要ですが、
そうした機材抜きでも、パソコンにUSB接続するだけで使えるコンデンサーマイクのみを5つ厳選しました。
1. SHURE MV5/51
創業約100年を誇るのアメリカの老舗音響機器メーカーShureのマイクです。
DSPプリセットモードという機能があり、これで最適な録音モードを調整出来ます。
MK5では3種類の中から、対してMK51では5種類の中から選択出来るので、ここらへんの違いが値段の差に出ているのかも知れません。
MV5、MV51ともにスタンドがついているため、楽に固定することが出来ます。
iPhoneや大抵のAndroidスマホにも接続出来て、専用のレコーディングアプリもあるためオンラインレッスンの他に、普段の録音や動画撮影などに使うことが出来ます。
参考動画&口コミ
このマイクを使って録音したデモ演奏です。
見た目がかわいいのとやっぱりマイクメーカーでは一番有名なシュアーなのが決め手となり買ってみました。
イヤホン端子が付いてるので音も聞けますし、何より大事な音がとてもきれい!
とてもクリアに聞こえるのでnanaで使ってますが歌いやすいです!
Shure MV5の口コミ
主に自宅での録音に使っています。デザインもShureらしいというか、レトロ感もありかわいい感じもありお気に入りです。もちろん、音質も『さすがシュア!!!』というマイクです。持ち運びも便利で自宅以外でも使用しています。
Shure MV5 の口コミ
さすがトップメーカーという品質ですね。
これだけでクリアなサウンドがデジタル録音できました。
Shure MV51の口コミ
2. YANMAI SF-900/777
YANMAIが出している多機能のコンデンサーマイクです。
SF-900はトリプルマイクコアを搭載していることにより原音に忠実な収音が可能です。
通常クラシック音楽のオンラインレッスンには単一指向性のマイクを用いますが、このマイクは単一指向性を含む4つの指向性から選択出来るモードがあるので、より好みにあった収音が出来ます。
その他には次のような機能があります。
・ノイズを除去するマルチノイズフィルターが付属
・ボリュームやミュートをマイク本体のボタンで簡単に調節可能
・防振構造の着脱可能なスタンド付き
対してSF-777はとにかく値段が安いことが売りです。
※元々SF-777は紹介していませんでしたが、SF-900を含めこのページで紹介しているほとんどの商品が売り切れになってしまったので、追加でご紹介しています。
主な機能は以下の通りです。
・録音品質を向上させるデュアルレイヤーアコースティックフィルターが付属
・回転および折り畳み可能な三脚スタンド付き
SF-777はこれからレビュー動画を紹介するのでそれを判断基準にしてみてはいかがでしょうか。
参考動画&口コミ
楽器の演奏はありませんが、3分30辺りからSF-777で録音された音声を聴くことが出来ます。
ドライバーとかがいらなくて、パソコンもスマホも接続したらすぐ使えます。感度が非常に高くて、裏声を非常にきれいに拾ってくてます。ゲインを最大にしてもノイズがなくて非常にクリアーな音です。ワンクリックでミュートにできる機能がついています。珍しい機能で、すごく便利です。すごくいい商品でした。
YANMAI SF-9000の口コミ
3. Blue Yeti BM400
Blueが販売している大ベストセラーのコンデンサーマイクです。
世界中で売れまくっているこのマイクは、独自開発のトリプルカプセル技術により、自然なサウンドをスタジオクオリティで集音することが出来ます。
このトリプルカプセル技術を使うことによって次のように4種類の指向特性パターンを切り替えて使用することができます。
モード名 | 機能 |
CARDIOID MODE | 単一指向性モードでマイクロフォンの正面の音を収録し豊かでメリハリのきいたサウンドで集音出来ます。 |
STEREO MODE | ステレオ・モード。左右のチャンネルからワイドでリアルな音を捉えます。アコースティックギター、ピアノなどの集音に理想的なモードです。 |
OMNIDIRECTIONAL MODE | 無指向性モード。マイクの周囲全方向からのサウンドを均一に拾います。マイクを中心に360度全ての方向からの音を録音する場合に最適です。コーラス、バンドの集音に最適です |
BIDIRECTIONAL | 双指向性モード。マイクロフォンの前後2方向の音源を捉えます。デュエット、対面式インタビューなどの収録に最適です。 |
このように同じマイクでありながら、モードを切り替えることにより違った感じに集音出来るので、
もしオンラインレッスンで自分の理想と違う感じに集音されたとしても、他のモードを試すことによりすぐ修正出来る可能性があります。
参考動画&口コミ
約3000円で買える安いマイクとyetiのマイクの音声比較を聴くことが出来ます。かなりはっきりとマイクの性能の差がわかると思います。
普段はヘッドセットを使用していたので、ちょっと良いマイクが欲しい、でもファンタム電源とか面倒だからUSBで簡単に使えるものが良いな、ということでこちらを購入。
届いてビックリ、デカくて重い圧倒的な存在感、重厚感。
音質に関しては何も言うことはないでしょう。上には上がいますが、USBマイクの中では最上級だと思います。
下部のイヤホンジャックで自分の声を確認できます。私は側音がある方が喋りやすいのでありがたい仕様です。
後部の結構固いダイヤルを回すと4段階のモードを選べます。なんちゃってASMRも可能。使うマイクの数が多いモードほどノイズも目立ちますが、まあ許容範囲。
マイクの質云々よりも、所有欲が満たされるボディがとても気に入ったので星5です。
4. マランツプロ MPM1000U/2000U
アメリカ発祥の音響機器メーカーマランツのマイクです。
マイクは欲しいけど、まずはもうちょっと安いマイクが欲しいという方にはこちらのマランツのマイクがおすすめです。
特定方向からの音だけを集音し、ハウリングを抑える効果があるマイクです。
MPM1000Uはコンデンサーマイクなのに約6000円、
上位版のMPM2000Uでも約9000円で買うことが出来ます。
Lyra同様iPhoneやiPadで利用するにはこの変換ケーブルが必要になります。
参考動画&口コミ
大体3分ぐらいからMPM2000Uを使って録音した演奏を聴くことが出来ます。
以前はゼンハイザーやロジクールのヘッドセットを使用していましたが
ヘッドホンにマイクが付いている事に煩わしさを感じていた為購入にふみきりました。
USB接続、設定不要ですので機械に疎い方でも簡単に使用できます。
肝心の音質に関しては、友人に尋ねたところ
「今までの若干篭っていた感じや多少のノイズもなくなりかなりクリアになっている。」とのお墨付きを頂きました。
ヘッドセットとはいえ以前はゼンハイザーなどの上位モデルを使用していた為
そこまでマイクの性能が悪いものではないはずでしたが、それでも全然違うらしいです。
MPM1000Uの口コミ
「1万円程度のマイクなんか5千円程度のマイクと対して変わらんやろ」
そう思っていた私。
あまり期待はしていなかったが「Marantz」ということと「USB接続」というところに惹かれて購入
結果大正解でした。
私はプロではありませんので素人目線での話ですが…
ホワイトノイズは無く静寂と言っても良い。
イコライザーが本体に付いてるとなお良いとは思います!
環境音は拾う量は少ないですが、普通に高音質に拾います!!
環境音が多い方はここは個別に対策するかダイナミックマイクが良いと思います。
初心者の方もまずはコンデンサ買うならこれで良いと思います。
スマホにも接続できるし!
宅録には向きすぎている機種だと思います。
下手に安いの買うより、しっかりこれを買うことをおすすめします。
(私は安物買いをしたのでアドバイスです)
MPM2000Uの口コミ
5. MAONO コンデンサーマイク
2014年に設立されたばかりの中国の音響機器メーカーです。
中国のメーカーとあってこちらもかなり手頃なお値段のUSB接続できるコンデンサーマイクです。
安いのに次のような様々な機能を持っています。
・息が直接マイクに吹き掛かるのを防ぐポップブロッカーとマイクスポンジが付属
・衝撃や振動を軽減させるショックマウントも付属
・スタンドもついているので楽に固定出来る
参考動画&口コミ
大体5分辺りからMAONOのマイクを使った録音音声を聴くことが出来ます。
ピアノの録音用に購入させて頂きました。コンパクトで置き場にも困らずとても良かったのです。梱包もしっかりしていて、商品も問題なくつかえました。
MAONO コンデンサーマイクの口コミ
お値段を鑑みた場合の使いやすさ、音質については☆5レベルで優秀であると思いました!マイナス点はマイクスタンド。鉄製でしっかりした作りで良いもの…ですが、底面まで全て鉄製なのでデスクとの接触でちょっとイヤな音がします。底面にクッション材を貼りつける等の対策をすれば問題なしです。(クッションが付属品であれば満点でした)
MAONOのコンデンサーマイクの口コミ
音楽のオンラインレッスンに役立つその他の機材
ここまでは楽器を使うオンラインレッスンで最も大事なマイクについて紹介してきました。
基本的にマイクさえあれば問題ないですが、よりリアルな音を聴くにはヘッドホンも大事なので、
オンラインレッスン用にモニターヘッドホンを持たれるのをおすすめします。
詳しくはこちらの記事に書いてあるので参考にしてください。
音質がばっちりになったら、あとは三脚さえあればより理想的なアングルでやり取りができ、かなりリアルなレッスンに近づくので、
おすすめの三脚を最後にご紹介します。
オンラインレッスンに役立つ機材 : 三脚
オンラインレッスンをする際に部屋によっては自分の映したいところを映せない場合があります。そんな際は三脚を使って調整しましょう。
パソコン用の三脚です。遠目から全身を映したい時に役立ちます。
これは自撮り棒にもすることが出来るスマホ用の三脚です。推奨はしませんが、スマホに直接マイクをつけた場合固定するためにも必要になります。
iPadなどのタブレット用の三脚です。
ピアノのオンラインレッスンでは機材を2台使う
より良いオンラインにするためにピアノのオンラインレッスンをする場合は教師と生徒、それぞれ2台の機材(パソコンやスマホなど)で2つのアプリを使用して行うとより良いです。
なぜなら1台で行うとどうしても手元の鍵盤だけしか映せない場合が多いからです。
手元の鍵盤用と全身用に分けて、両方映しながらオンラインレッスンを行えばよりリアルに近いレッスンを行うことが出来ます。
やり方
①スマホやタブレットを使ってZoomなどのアプリで鍵盤を中心に映す。(音ON)
②別のスマホやタブレットなどの機材で他のアプリを使って全身を映す。(音OFF)
①パソコン(スマホやタブレットでも可)にマイクをつけて、Zoomなどのアプリで鍵盤を中心に映す。
②別のスマホやタブレットなどの機材で、必要ならば自分の全身を映し、生徒の全身を見る。(音OFF)
こうすることによってハウリングなどもなく、鍵盤と全身を両方見ながら円滑にレッスンを行うことが出来ます。
全身を映す際には先程紹介したスマホ用の三脚が役に立ちます。
まとめ
最後にオンラインレッスンに必要なものをまとめておきます。
①パソコン、スマホ、タブレット(ピアノなら出来れば合計2台)
②パソコンに繋ぐ高音質のマイク
③三脚
④安定したwifi環境
今回のコロナウイルスに伴う外出自粛により急激に増えたオンラインレッスン。
音楽のレッスンはやはり生で受けるのが最も良いですが、オンラインレッスンをせざるを得ない以上、より良いマイクや機材で行いストレスなく有意義なものにしましょう。
もしこのページで希望のパソコンに接続出来るマイクが見つからなかった場合は、スマホ用の高性能マイクも厳選して紹介しているので、良かったら参考にしてください。
マイクの需要が世界的に高まり、ここで紹介したマイクを含め売り切れが続出しているので、早めに購入して準備をしましょう。
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